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リサイクルセックスという言葉をご存知だろうか。恋愛カウンセラー・作家の安藤房子さんの造語で、同タイトルの書籍も2004年7月に出版されている。
リサイクル・セックスとは、元彼や男友達など、自分にとって身近で、肩肘を張らずとも付き合える男性と「ついつい」してしまうセックスのこと。本命はいないけど、とりあえず心と体を癒したい、本命はいるけど、仕事が忙しくて追いかける体力もないし、拒否されて傷つくのもイヤだから、私のことをよくわかってくれている気の置けない男性と何となく会ってセックスしてしまう......そんな心理の女性が多いようだ。
リサイクル・セックスに走る女性は、3年前に書籍が発売されて以降も、今でも多少傾向を変えつつ、まだ増え続けているという。著者の安藤房子さんによると、「以前は幅広い年代の方がリサイクル・セックスをしていましたが、最近は特に20代後半以降の独身女性に多いですね。20代後半というと、自分がやりたかった仕事がやっと形になってくる頃だし、やっぱりみんな忙しいんでしょう。忙しいから彼氏をゲットする時間も気力もない。それでも安らぎはほしい。そんなときにたまたま連絡があった元彼や、男友達にふと寄り添いたいと思ってしまうんです。例えそれが自分が本当に欲しいと思っているものではなくても......」
実際、独女通信が独自に20代後半以上の女性にリサイクル・セックスについて尋ねてみると、リサイクル・セックス経験者は意外に多いことが判明。彼女たちの言い分はこうだ。
今でも、元彼と体の付き合いがあるという会社員のHさん(30歳)は、「まず、気心が知れているというのが大きいですね。誰でもいいわけじゃないし、でも自分からそういう相手を探すほど欲求がたまってるわけでもない。だけど、今の彼との性生活は、なんだか体の相性が合わなくてちょっと不満をもっている状態だから、誘われると『まあいいか』ってなってしまう。それに、『別れた人』って自分を作らなくてもいいんですよね。付き合うことになるわけじゃないし、変に気を使わないで済む。そのままの自分でいられるから楽なんです」と言う。
デザイン関連の会社に勤めるIさん(28歳)は、「仕事でつらい目に遭ってもそのときの彼氏に愚痴れなかったときや、彼氏がいなかったときに何となくやるせなくなって、元彼の家をアポなしで訪問してしまったことが2回ぐらいありましたね。そのまま流れでセックスも......」
と言うが、最近は好きな人ができて、ここしばらくはそういう経験はないそうだ。
元彼ではなく、友達とというパターンでは、雑誌編集のTさん(25歳)。「何年か友人として付き合ってきて、相手の性格・人柄などもまあまあ分かって来ていた頃に、恐らく安心感から何度かセックスしてしまいました。 寂しさや孤独があって、それを埋めたいという気持ちが大きかったですね」
安藤さんによると、彼女たちのパターンは、何かが満たされないと感じて癒しを求める「癒し系」。他にも快楽を追求するのが目的の「快楽系」や、濃厚な人間関係をセックスに求める「コミュニケーション系」、昔好きだった相手などとセックスすることで擬似恋愛に浸る「初恋成就系」などがあるが、割合としては癒し系がもっとも多いそうだ。
もちろん、リサイクル・セックスは悪いことばかりではない。まだまだ女性には厳しい世の中を生き抜いていくためには、一時的であるにせよ癒しが必要なときもある。問題は居心地の良さについだらだらと続けてしまい、自分の本当にほしいものを手に入れる気力が湧かなくなってしまうこと。気がついたらずるずると何年も続けてしまって、後に残るは結婚に焦る自分ばかりと言う結果になることも。
安藤さんはリサイクル・セックスに走る女性たちに「癒されるのは決して悪いことではない。でも、その後にちゃんと振り返って考えてみて」と警鐘を鳴らす。相手が本当に自分が求めている人なのか、自問自答してみる必要があるというのだ。
「でも、心地良いぬるま湯の中にいると、自分が本当にほしいものが何なのかわからなくなるときがあります。そんなときは、まず、ノートにでもブログにでもSNSにでも、何にでもいいから、自分のやりたいことや将来のビジョンを書き出していくこと。書くことは自分の気持ちの整理につながります。自分の気持ちを見つめなおして、相手が自分にとって必要な人だと思えるのなら良いけど、いっときの寂しさを埋めるために別に好きでもないのに会っているというのなら、それはきっぱりと切るべきです」
でも、それでさらに孤独感や空しさに悩まされることになったらどうしよう、という独女に、最後に安藤さんからのエールを。
「本当にやりたいのかどうか、わからないままやっているからおかしなことになるんです。仕事でも趣味でも人間関係でも本当に自分がやりたいことをやっていれば、そんなに大きな不幸というのは訪れませんよ」